ポケモン総選挙720の途中結果発表が行われました。
伝説や幻、人気高いポケモンの名が連なる中、26位にコイルがいたのに気付いた方も多いはず。
何故、野生のポケモンであり、進化前であるコイルがこれほど人気なのか?
それには、2008年に起きた『コイルショック』と呼ばれるコイル祭りが原因なのです。
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目次
Yahooきっずのポケモン投票
『出典・ポケモンだいすきクラブ』
事の発端は、『Yahooきっずのポケモン投票』という企画でした。
2008年に公開される『ギラティナと氷空の花束シェイミ』を記念して、この映画に登場するポケモンの人気投票が行われました。
投票で1~3位になったポケモンを無料壁紙としてダウンロードできるというものであり、ポケモン好きの子供たちは各々のポケモンに投票していきました。
投票できたポケモンは、『シェイミ』『ギラティナ』『レジギガス』『ピカチュウ』『ポッチャマ』『グレッグル』『ジバコイル』『コイル』『タテトプス』でした。
当然、シェイミやギラティナ、ピカチュウ、それにポッチャマが人気です。
このままいけば、この中のどれか3匹が当選するはずでした。
しかし、この状況をよく思わない人達がいました。
彼らはインターネットの掲示板に集い、コイルを1位にする『コイル祭り』をしようと呼びかけます。
一見、どうしようもない話だと思いますが、実はこの投票システムには大きな欠陥がありました。
本来なら、1人1回までしか投票できないのですが、なんとパソコン内の履歴を消去することにより、同じパソコンで何度でも投票することができたのです。
これを利用し、彼らはせっせとコイルに投票し続けました。
ここでもう1つ、投票システムのミスを指摘するなら、投票数がリアルタイムで表示されることでしょう。
そもそも、ポケモンが配信されるわけでもないこの企画に集まる数は、たかが知れていました。
1位だったシェイミが2400票ほどだったので、やろうと思えば超せない数字ではなかったのです。
頑張れば頑張るほど数字が上がっていくのを確認でき、彼らのやる気を促進させてしまいました。
気づけば、コイルの票は10000を超え、簡単に1位となってしまったのです。
それを見ていた人の中には面白いと思った者もおり、ジバコイルやタテトプスにも票を入れ始めました。
その流れに逆らおうとする方もいたようで、ピカチュウの票も伸び始めました。
しかし、最初から祭り上げられていたコイルを超えることはできず、ピカチュウとの差は70000票という事態でした。
すると、ここで異変が起こります。
なんと、ピカチュウに入る票が明らかにおかしくなりました。
時には、1秒間に6000票も入ってしまうのです。
それどころか、コイルの数字が増えづらくなりました。
コイル祭りをしていた人達は気がつきました。内部工作をされていると。
明らかな企画社員たちの策謀に、不信感を募らせる者さえ出てきました。
その中の1人が、とんでもないものを開発してしまったのです。
「投票自動ツールできたよ」
これが彼らのパソコンに広まり、コイルは一気に数字を上げました。
それに加え、何故かピカチュウの票が上がらなくなりました。
実はこのツール、ピカチュウに投票すると自動的にコイルを投票してしまうという恐ろしいものだったのです。
ピカチュウは完全に失速してしまい、コイルはついに100万票を突破しました。
その時の2位はジバコイル、3位がタテトプスという異様すぎる結果でした。
その頃のYahooのページはサイト炎上並みに処理が遅く、ほぼサイバー攻撃を受けているような状態でした。
コイルが300万に達した時、事態を重く見た主催者側は投票を中止にしてしまいます。
投票が再開すると、投票数が見えない仕様となっていました。
さらに、Yahooにログインしないと投票できないようになり、事実上の連投不能となりました。
そして、投票結果の日。
コイル祭りが話題となって注目度が一気に高まった中、その結果が発表されました。
1位シェイミ
2位コイル
3位ギラティナ
そこに、投票数は記されていませんでした。
ピカチュウが入ることができなかったのは、主催者側も工作活動をしてしまったのを反省してでしょう。
なんであれ、コイル祭りは成功してしまった形となりました。
これをポケモンファンの中では『第一次コイルショック』と呼ぶようになります。
ちなみに、イナズマイレブンの人気投票でも同じようなことが起こってしまい、それを『第二次コイルショック』と呼んでいます。
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ポケモン総選挙720は、コイル祭りの反省が活かされている
このご時世に、何故インターネット投票ではなく、紙やテレビの投票なのかと思った方も多いでしょう。
それは、コイル祭りが深く関わっていたからです。
ポケモン総選挙の結果で、コイルが上位に入り込んでくることはないと思いますが、コイルの順位に誰もが熱い視線を送っていることは事実でしょう。
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